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神奈川県横須賀市日の出町

計画案

延床面積:119㎡×2戸 

建物構造:RC造 用途住戸

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オフィスを住居へ用途変更する日本版ロフト

横須賀市の中心部で計画中の区分事務所のリノベーションプロジェクト。米軍基地が近いこともあり、どこか異国の雰囲気が感じられる横須賀では、倉庫型店舗など、アメリカ的なコンセプトの不動産開発も多々見受けられます。

本プロジェクトの事業主は、築30年弱の分譲マンションの低層階の2フロア分の区分事務所を購入し、事務所として賃貸募集をしていましたが、コロナ渦で古いオフィスの空室率がさらに高まる中、この面積のオフィスとしては低い賃料でも入居者が決まらない状況でした。

そこで周辺のマンションを調査すると、ファミリー向けでも70~80㎡前後の物件が多く、120㎡近い住居は希少、かつ高額で取引されるポテンシャルが感じられました。また米軍基地の関係者であれば日本の賃料相場を大幅に上回る賃料で借り上げる可能性もあることが分かりました。

真っ先にイメージしたのは、NYのSOHO地区などで古い倉庫やオフィスを若いアーティストが改装して住むロフト住居。前々からリノベーションをやるなら挑戦したいと思っていたコンセプトですが、いわゆる日本型マンションの再現ではなく、事務所や倉庫の雑多で冷たい雰囲気と天然木を使った現代的な温かみの両方を感じられる空間を目指してプランニングを進めています。

さらに今回のプロジェクトでは、リノベーションしてから再販するのではなく、プラン付きの中古マンションとして販売や賃貸の募集を行い、売買(賃貸)契約後にリノベーションを行う形として企画しているため、所有者は先行投資や在庫リスクを抱えずに、用途変更を前提にしたプランニングと販売が可能です。

元々、日本では地方を中心に事務所物件の空室率は高かった上に、今後はリモートワークの普及で事務所の必要性は量的には益々減っていくことが予想されます。

一方で交通機関が発達した街の中心部での住空間の需要や価値は高まっており、商業地域に位置する物件が多い事務所を住居へ変更する日本版のロフト開発は、画一的なマンション開発とは違う魅力を持った住空間の実現方法として、大きなポテンシャルを持っていると考えています。

今回のプロジェクトでは、単なるNYのロフトの真似ではないインテリアデザインと共に、このビジネスモデルを通じて全国の空オフィスを魅力的な住居に変えていく事業のプロトタイプを目指します​。

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